連休中は思いっきり散財してやろうと目論んでいた僕ですが、貯金を引き出すのを忘れていました。・・・いや、財布の中に在る程度は持ち合わせているのですが、羽目を外して遊べるほどは入っていません。散髪して(まだ行ってない)映画を数本観ればそれで底を尽きます。ああ。
まあ、そういう訳で地味に過ごす事にした訳で、取り敢えずヴィデオでも借りて来ようとレンタル店に赴きました。そして何故か急にフランス映画を観たくなりまして物色してみましたが、棚の半分くらいは何やら観た事のあるモノばかり。そう言えば10年くらい前に僕の中でフランス映画ブームがありまして、その時に手当たり次第に観ていたのです。そんな中でパトリス・ルコント監督の「仕立て屋の恋」を未だに観ていない事を思い出し、それを選び取りました。
いやあ、予想はしてましたが、今結構陰鬱な気分になっています。でも不快な気分ではありません。このヴィデオを選び取った時点で僕自身はそれを受け入れているのですからね。映像はさすがに美しいです。「髪結いの亭主」の時にも思いましたが、被写界深度の浅い映像(ピントの合っていない部分のボケが強い)は対象への近さを感じ、映像の息使いを感じられるようです。物語の骨子がシンプルで、それだけに自分の感情を乗せやすい。人(男)に拠っては一度は夢想した事があるかも知れない、そんな(悲しい)物語です。
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