梅雨明けと同時に灼熱の夏の到来である。僕は下町に住んでおり、河の近くでもあるのでまだマシな方だと思うが、それでもこの急激な季節の変化について行けないでいる。植物と老人は萎れ、焼けたアスファルトの上では猫が踊っている。現在の室温は摂氏31度。自室ではエアコンを出来るだけ使いたくないので、もっぱら扇風機にしがみついて過ごしている訳だが、これがいつまで保つのか。これより三月はこんな気候が続く。生まれた季節が夏なので割合暑いのは平気なのだけれど、加齢と共に厚さが堪えるようになった気がする。世の老人達はどのようにして夏を生き抜いているのだろう。己の行く末が心配だ。
キューバの音楽には「涼」が在る。打楽器・弦楽器・歌・管楽器。それぞれの楽器が紡ぐグルーヴは奔流のように暴れ回り、その中に何故か「涼」を感じる。これはもうその土地が生み出した快楽とでもいうしかないだろう。
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