斎宮の女御(六条の御息所の娘)が、秋雨の降るころ、二条院に里下がりした。源氏は御息所の思い出を語りながら、春秋の優劣論を楽しむ。女御は秋を好むと答え、のち「秋好中宮」と呼ばれるようになった。

角川書店編『ビギナーズ・クラシックス 源氏物語』角川文庫 2001年 p.179