DOG ON THE BEACH

A season passes. A castle can be seen. Where is a soul without a wound ?

Tag: psychology (page 9 of 9)

Middle Tempo Magic / 安藤 裕子

「ドラマチックレコード」目当てで買って、その他の曲はすっかり聴き流していたのだが、11曲目の「隣人に光が差すとき」をラジオで聴いて、少し気になったので改めてCDを聴き直してみた。ら、予想を超えて「妬み」の歌だった。「アナタニナリタイ」と言わしめるその歌詞は、絶望的なまでの切実さで、戦慄すら覚える。繰り返し聴いたらマズイだろうなあ、と思いながら何度も聴いてしまう。本人の固い意志の元に設定した曲順らしいが、12曲目があって本当に良かった。

皮膜

 祖母の時もそうだったが、知っている人間が死ぬと、自分の中の何かしらの器官が塞がれてしまうような気がする。寂しいとか哀しいとかではなく、現実感は希薄であるのに暗い影だけが差す。そういう器官は幾つも在って、一つが塞がったからと言って劇的な変化はないが、確実に何かしらが欠落する。その器官から流れ出るべき何かが出なくなり、流れ入るべき何かが入らなくなってしまう。無感覚になると言っても良い。そしてそれは、時間が経てば元に戻るものでもないらしい。忘れる事が出来れば、無関係だと思える事が出来れば、それもいつしか無くなるのかも知れない。

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