先日、東京大丸百貨店で開催されたパウル・クレー展に行って来た。結果、全体的な事を言えばいま一つ。気に入った物も数枚在ったのだが、それだけ。数年前に倉敷美術館で偶然にも見かけた一枚(記憶は曖昧。今調べても所蔵しているという記述は見つからない。記憶違いかも知れない。)には非常に感動したのだが、今回はクレーだけを集めた展覧会という事で、その数倍・数十倍のものを期待していたからなのか、感動は薄かった。展示されていた殆どの絵は観た事のない絵ばかりで、その点で言えば良かったのだろうけど、やはり期待していたものに比べると、流して観てしまうのである。
思うに、良い絵は画集に載るものではないだろうか。何処ぞに所蔵されている絵を借り出す手間暇の問題もあるのだろうけど。クレーの画集は何冊も買ったが、どれもこれも同じ絵ばかりを載せてあって、しかも画集に拠って、同じ絵でも全然色合いが違うのにウンザリして、それ以上に他の画集を探さなくなった。しかし、もっとたくさん良いクレーの絵は在ると思う。是非とも、いつの日にか観たいものだ。やはりスイスまで行かねばならないのか。
追記 : 2006.03.05 上記のサイトの中で、クレーの全作品を載せた「カタログ・レゾネ」という画集(英・独)が何年も前に企画され発売されている事を知る。残念ながら第一巻は売り切れという事で、悔しいのでヤフオクで検索したところ、同じ「カタログ・レゾネ」で色んな画家の画集が発売されているようだ。とんでも無い水脈を見つけてしまった気がする。とんでも無いとは、高価だという意味で。
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