日本では学芸員をキュレーターを呼ぶことがあるが本来の意味からはズレている。欧米でキュレーターと名乗れるのは、美術館の「部長」クラスだけ。キュレーターとは部門のトップであり、展覧会の企画から予算管理までを任されるプロデューサーを指す。
私の場合、シカゴ美術館で東洋部長を務めたときがキュレーターとしての「メジャーリーグ入り」だった。キュレーターの下にはアソシエイト、アシスタントがいる。そして、さらにその下にテクニシャンと呼ばれる研究員がいる。日本の美術館の学芸員のほとんどはテクニシャンにあたる。学芸員が美術館経営に関わることがないのはそのためだ。
蓑豊著『超〈集客力〉革命』角川oneテーマ21 2012年 pp.92-93
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